沖縄の伝統楽器は三線だけじゃない！一覧で特徴と歴史を紹介！

沖縄の音楽は、南国らしい明るさと古くから受け継がれている独自のリズムで、聞いた人々の記憶に残ります。そして沖縄の音楽を聞き、奏でる沖縄の伝統楽器に興味を持った方も多いかと思います。そんな沖縄の伝統楽器は、多くの方が三線を思いつきますが他にも複数の伝統楽器が存在しています。

本記事では、皆さんが知らないであろう沖縄の伝統楽器を徹底解説していきます。楽器についての知識を増やすことで沖縄の音楽もさらに楽しめる事間違いなしです！

沖縄の伝統楽器を一覧で紹介！

沖縄には、古くから祭りや舞踊、祈りの場などで使われてきた多彩な楽器があります。三線をはじめ、リズムを刻む打楽器や、旋律を奏でる笛や弦楽器など、形も音色もさまざまです。
ここでは、沖縄の音楽文化を支えてきた代表的な伝統楽器を一覧で紹介します。それぞれの特徴や使われ方、音の特徴を見ていきましょう。

三線（さんしん）

三線は、沖縄の伝統楽器を代表する弦楽器で、現代では幅広く活躍している伝統楽器です。
外見は、胴に蛇皮を張り、三本の弦を持っており、音色は温かく、哀愁を感じさせるなどの特徴があります。16世紀頃に中国から「三弦」という楽器が琉球に伝わり、沖縄独自の形へと発展してきました。現代では、民謡や舞踊、祝いの席など、様々な場面で演奏され、沖縄音楽の中心的存在として親しまれています。

三板（さんば）

三板は三枚の木の板を片手で打ち鳴らしてリズムを刻む、沖縄特有の打楽器です。手のひらで板をずらしながら叩くことで、カチカチと明るく軽快な音を出すことができます。外見はシンプルながら、叩き方やテンポによって音の表情が変わる奥深い楽器です。古くから琉球舞踊や民謡、祝いの席などで使われ、演奏に楽しさと勢いを加える存在となっています。

四ツ竹（よつだけ）

四つ竹は、細い竹を四本束ねて作られた打楽器で、沖縄県民からなじみのある伝統楽器となっています。手のひらで打ち合わせて澄んだ高い音を鳴らす使い方です。主に琉球舞踊で女性が使用し、踊りのリズムを取るだけでなく、舞の優雅さを引き立てる役割も担っています。竹の鳴る音が華やかに響き、舞台全体を明るく彩る、沖縄らしい風情を感じる楽器です！

琉球笛（りゅうきゅうぶえ）

琉球笛は、竹で作られた横笛で、柔らかく澄んだ音色が特徴の管楽器です。古くは宮廷音楽や祭祀、舞踊などで用いられ、旋律を担当する重要な楽器として発展してきました。演奏者の息遣いによって音の強弱や揺らぎが生まれ、哀愁や情緒を感じさせる独特な響きを持っています。現在でも古典音楽やエイサー演奏など、さまざまな場面でその音色が受け継がれてきました！

琉球筝（りゅうきゅうそう）

琉球筝は、日本の琴に似た弦楽器で、琉球王国時代の宮廷音楽に欠かせない存在でした。13本前後の弦を持ち、指や爪で弾いて繊細で伸びやかな音を奏でます。王族や士族の女性たちが演奏し、上品で優雅な旋律は「古典音楽」の象徴とされています。現在でも古典舞踊や伝統芸能の舞台で使用され、琉球王国の華やかな文化を今に伝えています。

胡弓（こきゅう）

胡弓は、弓で弦をこすって音を出す擦弦楽器で、三線と並び沖縄の伝統音楽を支える存在です。細く伸びるような音色が特徴で、哀愁や情緒を表現する際によく用いられます。もともと中国から伝わった楽器が琉球で独自に発展したもので、三線の伴奏や古典音楽の演奏で欠かせません。繊細で心に響く音が、沖縄音楽の深みをいっそう引き立てます。

平太鼓・締太鼓・パーランクー・チヂン太鼓（たいこ）

沖縄の太鼓は、祭りやエイサーの演武に欠かせない存在です。

・平太鼓は胴が大きく、低く響く重厚な音が特徴で、エイサーなどで用いられる。
・締太鼓は、小ぶりで高い音を出し、テンポのある演奏やリズムのアクセントを担います。
・パーランクーは片手で持ちながら叩く小太鼓で、爽快で明るい音が踊りと調和します。
・チヂン太鼓は主に神事や祈祷で使われる神聖な太鼓で、深い音が祈りの空間を包みます。

それぞれの太鼓が異なる音と役割を持ちながら、沖縄の音楽や祈りを力強く彩っています。

沖縄の伝統音楽の歴史と文化背景

沖縄の音楽文化は、琉球王国の時代にさまざまな国の影響を受けながら発展してきました。中国や日本、本土だけでなく東南アジアの音楽要素も取り入れられ、多彩で独自性のある音楽が生まれました。

王国時代には宮廷で演奏される雅な「古典音楽」が発展し、一方で庶民の間では生活に寄り添う「民謡」や祈りを込めた「祭祀音楽」が広まりました。戦後になると、三線をはじめとした伝統楽器の音色は民謡やポップスにも取り入れられ、現代音楽と融合しながら今も沖縄の文化として息づいています。

楽器ごとの使われ方とシーン

沖縄の伝統楽器は、それぞれの音色や特徴に合わせてさまざまな場面で使われています。

・三線：三線は民謡や舞踊、結婚式など喜びの席に欠かせない楽器で、温かく伸びのある音が人々の心を和ませます。
・太鼓類：太鼓類は祭りやエイサーでリズムを作り、迫力と一体感を生み出す存在です。演奏が比較的簡単で年齢を問わず使われます。
・四つ竹、三板：四つ竹と三板は、琉球舞踊でテンポを取り、軽やかで華やかな雰囲気を演出します。
・琉球笛、胡弓・筝：琉球笛や胡弓、筝は、宮廷音楽や古典音楽などの格式ある場で演奏され、優雅で品のある旋律を奏でます。

沖縄の伝統楽器はどこで買える？

沖縄の伝統楽器を購入する際には、「現地店舗で手に取って選ぶ」又は「オンラインで全国発送を依頼する」の2つの流れがあります。以下にて、代表的な店舗と通販の利用ポイントを紹介していきます。

現地で購入する際のオススメ店舗

・丸高ミュージック

引用：https://marutaka.raku-uru.jp/

丸高ミュージックは、国際通り沿いに50年以上ある老舗の琉球楽器専門店です。
三線・太鼓など展示数が豊富で、購入前のアドバイスから購入後のメンテナンスまで丁寧に対応しています。旅行の合間に立ち寄りやすく、実物を見て音を聴いて選びたい方にオススメとなっています！

・ナビィ三線

引用：https://www.nabbie.com/?srsltid=AfmBOorLPWunWdweUnlwjozx5ZueGtEOiuTyo53rdkwmSijZUkLECAZf

ナビィ三線は国際通りから徒歩数分の店内にミニ工房を備えた三線専門店です。
初心者向けセットから、カスタムモデルまで幅広く対応しています。観光ついでにまず手にとってみたい方にぴったりのお店となっています！

オンライン購入・通販の利用

旅行で現地に足を運べない方や、じっくり比較してから選びたい方にはオンラインショップが便利です。例えば、現地店舗が通販対応しているケースも多く、遠方からでも本格的な楽器を注文可能です。
ただし、音色・皮・材質など実物を確認できないデメリットもあるため、「返品条件」「メンテナンス対応」「送料・保証」の確認を忘れずに行いましょう！

伝統楽器の体験スポット・教室

沖縄を訪れたら、ただ聴くだけでなく、実際に手に取って演奏を体験してみるのもおすすめです。ここでは「三線体験」「太鼓・エイサー体験」「ライブで音を感じる居酒屋」の3つのシーンをご紹介します。

・三線体験（那覇・国際通り周辺）
市内中心部・国際通り近くで気軽に三線を触れてみる体験ができます。例えばナビィ三線では30分程度の初心者向け体験プランがあり、三線の持ち方・弾き方の簡単なレッスンを受けられます。また美ら笑34CAFE では三線体験に加えて琉装（衣装）体験もセットされており、旅行の思い出づくりにもぴったりです。

・太鼓・エイサー体験（太鼓・パーランクーなど）
沖縄の祭りを象徴する太鼓の演奏にチャレンジできるスポットもあります。たとえば琉球国祭り太鼓那覇支部が主催する子ども向けの体験教室では、締太鼓やパーランクーを使った太鼓の叩き方・ステップ・掛け声を学ぶことができます。また、エイサー会館（沖縄市）では、大太鼓や締太鼓を使った本格エイサー体験プログラムが提供されています。

・琉球音楽ライブが楽しめる居酒屋（例：島唄ライブ）
音を「聴く」「感じる」という点では、ライブ形式で沖縄音楽に触れられる場もおすすめです。島唄ライブ居酒屋ちょんちょん（那覇市牧志）は、三線生演奏＋唄＋踊りを伴うライブを毎晩2回開催しています。観光の夜に沖縄らしい音楽体験を演出してくれます。