沖縄の世界遺産巡り9選!琉球王国の足跡をたどる歴史ロマンの旅

沖縄 世界遺産

沖縄といえば、美しい海や開放感あふれるリゾートを思い浮かべる方も多いでしょう。

透明度の高い海や白い砂浜は、まさに南国の楽園そのもの。しかし、それだけでは語り尽くせない奥深い魅力が、この地には息づいています。

沖縄は、「琉球王国」として栄え、アジア諸国との貿易や文化交流を盛んに行ってきた歴史があります。その名残は今もさまざまな形で残されており、訪れる人に静かに語りかけてきます。

沖縄本島には、そんな琉球王国時代の栄華や祈りの文化を今に伝える、9つの世界遺産があり、2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として登録されました。

それぞれに異なる歴史的背景や特徴があり、訪れるたびに新たな気づきや感動があることでしょう。

この記事では、沖縄県内にある世界遺産9つの情報を初めて沖縄を訪れる方にもわかりやすく紹介していきます。

一度は訪れたい沖縄の世界遺産9つ

沖縄本島には、琉球王国の歴史を感じられる世界遺産が点在しています。

城跡や聖地、庭園など、それぞれ異なる魅力を持つ9つのスポットを紹介します。

今帰仁城跡(なきじんじょうあと)

今帰仁城跡

今帰仁城跡は、かつて沖縄本島北部を支配していた北山の拠点として栄えていましたが、1416年に中山を支配する尚巴志の攻撃により滅ぼされました。その後、琉球王国が誕生し王国支配下に置かれました。

現在も長さ約1.5kmにおよぶ城壁が残っており、琉球時代に修復された平郎門、旧道などがあります。

首里城に匹敵する広さを誇る敷地内には、発掘調査で見つかった陶磁器などを紹介する歴史文化センターもあり、国宝に指定された金装宝剣も展示されています。

住所沖縄県国頭郡今帰仁村字今泊5101
アクセス那覇空港から車で165分バス:やんばる急行バス「今帰仁城跡入口」から徒歩15分
営業時間1~4月・9~12月 8:00~18:005~8月 8:00~19:00
休業日年中無休
駐車場無料 320台
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/cXkDx72hHXndxrLHA
公式サイトhttps://www.nakijinjoseki-osi.jp/

座喜味城跡(ざきみじょうあと)

座喜味城跡

座喜味城跡は、1420年代に名将・護佐丸が築いた城で、かつての居城・山田城の石材を使って建てられたと伝えられています。

規模は大きくないものの、沖縄最古とされるアーチ型の門や、美しい曲線を描く石垣が特徴です。城壁は防御面でも優れており、当時の石造建築技術の高さが感じられます。

敷地内に外灯はないため、日没前の見学が安心です。隣接のユンタンザミュージアムでは、模型や資料を通して歴史を学ぶことができます。

住所沖縄県中頭郡読谷村字座喜味708-6
アクセス那覇空港から車で70分バス:「座喜味バス停」または「高志保入り口」で下車 徒歩約20分
営業時間24時間
休業日なし
駐車場無料 36台
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/dukhpwRbrSBWHfSt7
公式サイトhttps://www.yomitan-kankou.jp/tourist/watch/1611289699/

勝連城跡(かつれんじょうあと)

勝連城跡

勝連城跡は、10代目の城主・阿麻和利の居城で、標高60〜98メートルの丘陵地に築かれました。一の曲輪からは久高島や中城城跡が見渡せ、景観の良さも魅力です。

城内には御嶽や井戸、信仰の跡が残り、発掘調査では東南アジアや中国などの陶磁器が見つかっています。

また、日本製の古い瓦なども多く見つかっており、瓦葺きの建物が存在していたことを示しています。その他にも、岩盤を削って造られた柱穴の跡も確認されています。

住所沖縄県うるま市勝連南風原3807-2
アクセス那覇空港から車で60分バス:沖縄バス「勝連城跡前」下車
営業時間9:00~18:00(入場は17:30まで)
休業日年中無休
駐車場無料 125台
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/AqEhQmPkWrLYuqbcA
公式サイトhttps://www.katsuren-jo.jp/

中城城跡(なかぐすくじょうあと)

中城城跡

中城城跡は14世紀中頃から築かれ、1440年に護佐丸が座喜味城から移り、現在の姿に完成させたとされています。

戦火を逃れたことで原型も残っており、南の郭の野面積み、一の郭と二の郭の布積み、三の郭や北の郭の相方積みなど、ざまざまな石積みを一度に観察できるのが特徴です。

標高約160メートルの高台にあり、海を見渡せる美しい景色も魅力です。

住所沖縄県中頭郡北中城村字大城503
アクセス那覇空港から車で40分
営業時間10~4月 8:30~17:005~9月 8:30~18:00
休業日年中無休
駐車場無料 50台
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/hhgVVNLhobx42L2z7
公式サイトhttps://www.nakagusuku-jo.jp/

斎場御嶽(せいふぁうたき)

斎場御嶽

斎場御嶽は、琉球王国において最も神聖な御嶽とされ、聞得大君の就任儀式が行われた場所です。

かつては男子禁制で、国王でさえも女装して入らなければならなかったと伝えられています。

また、琉球の創世神・アマミキヨが住んだ場所とも言われており、最も有名な遥拝所である三庫理は、現在も立ち入りが制限されています。

住所沖縄県南城市知念久手堅
アクセス那覇空港から車で50分バス:東陽バス「斎場御嶽線」から徒歩7~10分
営業時間3~10月 9:00~18:00(入場は17:30まで)11~2月9:00~17:30(入場は17:00まで)
休業日旧暦の5/1~3・10/1~3
駐車場無料 150台
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/owbrRQnn5uh4Tgwu8
公式サイトhttps://okinawa-nanjo.jp/sefa/

玉陵(たまうどぅん)

玉陵

玉陵は、第二尚氏王統の大規模な石造の陵墓で、1501年に尚真王によって建てられました。墓室は東・中・西の三室に分かれており、周囲は高い石垣で囲まれています。

尚家の家紋が刻まれた屋根装飾などからは、王家の威厳が感じられます。木造建築の棟には家紋や牡丹などが彫りこまれ、陵墓を守る石彫りの獅子像も置かれており、王家の威厳が感じられます。

また、門の外側にある墓庭には、邪気を払うといわれるサンゴ礁が敷かれています。

住所沖縄県那覇市首里金城町1-3
アクセス那覇空港から車で40~60分バス「首里城公園入口」から徒歩5分ゆいレール「首里駅」から徒歩15分
営業時間9:00~18:00 (最終入場17:30まで)
休業日年中無休
駐車場有(首里城公園駐車場を利用)
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/nNyt3NdztbfdGvEP8
公式サイトhttps://www.city.naha.okinawa.jp/kankou/bunkazai/tamaudun.html

首里城跡(しゅりじょうあと)

首里城跡

首里城跡は、かつて琉球王国の拠点として栄えた場所です。第二尚氏・尚真王のもとで現在の規模に拡大されました。

朱色の正殿は日本と中国の建築様式を融合させたデザインで、沖縄最大の木造建築として知られていました。

しかし、2019年の火災により正殿が焼失し、現在は2026年の復元に向けた再建工事が進行中で、復元工事を見学できるエリアも設けられています。

住所沖縄県那覇市首里金城町1-2
アクセス那覇空港から車で40~60分ゆいレール「首里駅」から徒歩約15分
営業時間【4月〜6月、10月〜11月】無料区域 8:00~19:30有料区域 8:30~19:00(有料区域)【7月~9月】無料区域 8:00~20:30有料区域 8:30~20:00【12月〜3月】無料区域 8:00~18:30有料区域 8:30~18:00
休業日7月第1水曜日と翌日(一部の施設)
駐車場有料 116台
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/fYQdK5PvDeGLKYkU9
公式サイトhttps://oki-park.jp/shurijo/
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園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)

園比屋武御嶽石門

園比屋武御嶽石門は、1519年に創建された王家の拝所で、国王が城外へ出る際に安全を祈願する場所として使われていました。

現在は首里城公園内にあり、守礼門と歓会門の中間に位置します。

木造建築を模した石造りの門には、懸魚などの彫刻も見られ、当時の技術の深さを感じることができます。

住所沖縄県那覇市首里真和志1-7 首里城公園内
アクセス那覇空港から車で40~60分ゆいレール「首里駅」から徒歩15分
営業時間24時間
休業日なし
駐車場首里城公園駐車場を利用
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/AdvozrXTXwC2mJcC9
公式サイトhttps://oki-park.jp/shurijo/shuri-aruki/siseki/2014/01/post-2.html

識名園(しきなえん)

識名園

識名園は、1799年に築かれた琉球王家の別邸で、主に中国皇帝の使者をもてなすために使用されました。

庭園は「心」の字を崩したデザインの池を中心に広がっており、池に浮かぶ中国の情緒あふれる六角堂や、池の中の小島に築かれた東屋など、見どころがたくさんあります。

四季折々の風景を見ることができ、ゆったりと散策を楽しめます。

住所沖縄県那覇市字真地
アクセス那覇空港から車で30分ゆいレール「首里駅」からタクシーで15分
営業時間4/1~9/309:00~18:00(入館は17:30まで)10/1~3/319:00~17:30 (入館は17:00まで)
休業日水曜日(休日や慰霊の日にあたる場合は翌日)
駐車場無料 65台
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/N56EYtmMYReWSSKv8
公式サイトhttps://www.city.naha.okinawa.jp/kankou/bunkazai/shikinaen.html
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沖縄の世界遺産まとめ

今回ご紹介した9つの世界遺産は、いずれも琉球王国の歴史、文化、精神性を色濃く映し出す貴重な遺産です。

石垣の曲線美に込められた建築技術の粋、海の向こうの異国に想いを馳せた人々の交易、神々とつながるための神聖な場所。そこには、島国・沖縄だからこそ育まれた独自の文化と感性があります。

どの遺産も、それぞれの時代の人々の営みや価値観、信仰や生活の知恵を今に伝えています。ぜひ自分の足で歩き、風を感じ、五感で歴史に触れてみてください。

沖縄の世界遺産巡りは、歴史好きな方はもちろん、自然や文化に触れたい方にもおすすめです。

華やかなリゾートとはひと味違った、沖縄のもう一つの魅力を、ぜひ体感してみましょう。

この記事を書いた人

よーすけ
よーすけ / 沖縄ナビ®編集部
「地元の人にこそ読んでほしい」「観光じゃない沖縄の魅力も届けたい」——そんな想いを胸に、日々、沖縄のあちこちを歩きながら、気になる場所や人、季節の話題を探しています。
ちょっとした街角の風景、地元の人だけが知っている名店、昔ながらの行事や新しい取り組みなど、沖縄で暮らす一人ひとりの視点を大切にしながら、読者の役に立つコンテンツづくりを目指しています!

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