沖縄の絶景ドライブコース「海中道路」とおすすめ寄り道スポット

こんにちは。沖縄ナビ編集部のりゅーたです。
今回は、沖縄本島中部・うるま市から離島へと続く絶景ロード「海中道路」と、その周辺のおすすめ立ち寄りスポットをご紹介します。

海の上をまっすぐに伸びる道、目の前に広がるエメラルドグリーンの海…。ただ車を走らせるだけで、心がふっと軽くなるような景色に出会えるのが海中道路の魅力です。
観光はもちろん、地元の方の暮らしを支える道でもあるこのエリアには、自然・文化・癒しを感じられる立ち寄り先もたくさんあります。

はじめての方にも分かりやすいように、見どころやアクセス、モデルコースまでまとめていますので、ぜひ旅の参考にしていただけたら嬉しいです。

海中道路ってどんなところ？

沖縄本島中部のうるま市から4つの離島へと続く「海中道路」は、全長約4.75kmの直線が特徴的な絶景ドライブロードです。左右に広がるのは、光をたたえたエメラルドグリーンの海。視界の先までどこまでも続いていて、まるで別世界にいるかのような感覚になります。

島と本島をつなぐ、暮らしの道

海中道路は、与勝半島と平安座島・浜比嘉島・宮城島・伊計島を結ぶ大切な生活道路として、1972年に開通しました。1999年には片側2車線に拡幅され、観光と地域の暮らしを支える重要なインフラとなっています。

かつては干潮時に浅瀬を歩いて渡る「潮川渡い（スーカーワタイ）」や、満潮時には渡舟に頼る生活を送っていた離島の住民にとって、海中道路の完成は大きな変化をもたらしました。

ドライブそのものが絶景体験

海中道路の最大の魅力は、走っているだけで心がほどけるような眺望にあります。橋のように高くない設計のため、海面とほぼ同じ目線でドライブできるのが特徴です。

特に晴れた日の美しさは格別で、陽光が海面にきらめき、まるで水の上に光のカーペットが敷かれているよう。空と海の青がゆるやかに溶け合い、360度のパノラマが広がるその景色は、言葉を失うほどの感動を与えてくれます。

また、曇り空や雨の日には「片降い（かたぶい）」と呼ばれる沖縄特有の局地的な雨に出会えることもあり、片側は青空、もう片側はしっとりとした雨模様という幻想的な風景が広がることもあります。天候によって変化する景色も、海中道路ならではの魅力のひとつです。

基本情報
住所	沖縄県うるま市与那城屋平〜平安座島方面
所要時間	片道約10〜15分（ドライブのみの場合）
通行料	無料
関連サイト	うるま市観光物産協会 公式ホームページ
アクセス	・那覇空港から車で約1時間（沖縄自動車道経由） ・沖縄北ICまたは石川ICから一般道で約25〜30分 ▶Googleマップ

まず立ち寄りたい「海の駅あやはし館」

海中道路のちょうど中ほどに位置する「海の駅あやはし館」は、ドライブの合間にひと息つける便利な立ち寄りスポットです。観光案内所としての機能はもちろん、地元の特産品を取りそろえた売店や、気軽に食事ができる軽食コーナー、清潔なトイレも完備されています。

館内には、沖縄の海や漁業の歴史を学べる展示スペースがあり、ただ休憩するだけでなく、“知る”楽しさも味わえます。家族連れや雨の日の観光にもぴったりです。

2階の展望スペースからは、左右を海に囲まれた海中道路がまっすぐ延びる絶景を一望できます。天気が良い日には、エメラルドグリーンの海と青空のコントラストがひときわ美しく、つい写真を撮りたくなる景色に出会えるでしょう。

基本情報
住所	沖縄県うるま市与那城屋平4
電話番号	098-978-8830
営業時間	9:00〜17:30
定休日	なし（年中無休）
公式サイト	https://r.goope.jp/uminoekiayahashi/

寄り道してほしい！海中道路沿いのおすすめスポット5選

ぬちまーす観光製塩ファクトリー

“命の塩”が生まれる工場で、海を見下ろす癒し体験

世界でも珍しい製法でつくられた「ぬちまーす」は、美容や健康に敏感な人たちの間でも注目される沖縄の名産品。ここでは、その塩がどのように作られているのかを、目の前で見ることができます。見学後は、塩ソフトクリームや塩クッキーなど、味覚でもぬちまーすを体感できるカフェへ。
さらに敷地内の展望台「果報バンタ」に足を運べば、広がる海と断崖絶壁のコントラストに心奪われるはず。製塩というテーマからは想像できないほど、癒しと驚きが詰まったスポットです。

おすすめポイント

• 世界唯一の「常温瞬間空中結晶製塩法」を見学できる
• 塩を使ったグルメやスイーツをその場で味わえる
• 敷地内の展望スポット「果報バンタ」も同時に楽しめる

基本情報
住所	沖縄県うるま市与那城宮城2768
電話番号	098-923-0390
営業時間	9:00〜17:30
定休日	なし（年中無休）
公式サイト	https://nuchima-su.co.jp/

果報バンタ

“幸せ岬”で深呼吸。ここにしかない絶景が待っている

「バンタ」は沖縄の言葉で「崖」。果報バンタはその名の通り、海に突き出した断崖の上にある展望台です。眼下には透明度の高い海と白い砂浜、さらに遠くに広がる水平線。その景色は、まるで時が止まったかのような静けさと美しさを感じさせてくれます。
名前の由来は“幸せを呼ぶ岬”。穏やかな風と波音の中で深呼吸すれば、気持ちも自然と穏やかに。ぬちまーす工場から徒歩でアクセスできるため、セットで訪れるのがおすすめです。

おすすめポイント

• 宮城島で最も人気のビュースポット
• 海と空のコントラストが美しいフォトスポット
• 朝や夕方の光の角度によって見え方が変わるのも魅力

基本情報
住所	沖縄県うるま市与那城宮城2768（ぬちまーす敷地内）
公式サイト	https://nuchima-su.co.jp/walking/

浜比嘉島

神話の舞台で、静けさと素朴な暮らしを感じる島時間

沖縄に伝わる創世神アマミキヨとシネリキヨが祀られる聖地「シルミチュー霊場」や「アマンジ」が点在する浜比嘉島は、“神々の宿る島”とも呼ばれています。島内には赤瓦屋根の古民家が残り、素朴で懐かしい沖縄の風景がそのまま。
観光客が比較的少ないため、どこか特別な静けさが漂います。ゆるやかに流れる時間のなかで、島の文化と暮らしを感じる“心の旅”をしてみてはいかがでしょうか。

おすすめポイント

• 琉球神話の聖地をめぐることができる
• 昔ながらの集落や石垣の小道に癒される
• ドライブで10分ほどとアクセス良好

基本情報
住所	沖縄県うるま市勝連比嘉
アクセス	海中道路から車で約10分

シルミチュー霊場

琉球の神話が息づく神秘の空間

浜比嘉島の高台にひっそりとたたずむ「シルミチュー霊場」は、琉球開闢神話の舞台とされる神聖な場所。苔むした石段を登ると、大きな岩穴が現れます。そこは、祖神アマミキヨとシネリキヨが住んだと伝わる神の住処。
今でも地元の人々が手を合わせに訪れるこの場所は、観光というより“感じる”スポット。鳥のさえずりと木漏れ日の中で、静かに祈りの空気に触れてみてください。

おすすめポイント

• 琉球王国の起源にまつわる聖地
• 派手さはないが、心が静まる不思議な空気感
• 浜比嘉島の他スポットと合わせて巡るのがおすすめ

基本情報
住所	沖縄県うるま市勝連比嘉
電話番号	098-978-0077（うるま市観光物産協会）

伊計ビーチ

遠浅の楽園。のんびり過ごせる穴場の海辺

海中道路の終点・伊計島にある「伊計ビーチ」は、地元の人々にも人気の穏やかな天然ビーチ。透明度の高い遠浅の海と白い砂浜が広がり、まるでプライベートビーチのような開放感があります。
シュノーケリング、海水浴、貝殻拾いと楽しみ方はいろいろ。パラソルや浮き輪などのレンタルも充実しているため、手ぶらで訪れても安心です。のんびり過ごしたい人には、特におすすめのスポットです。

おすすめポイント

• 遠浅で波も穏やか、家族連れにも安心
• 必要な道具は現地でレンタル可能
• 早朝や夕方はより静かで美しい

基本情報
住所	沖縄県うるま市与那城伊計405
電話番号	098-977-8464
営業時間	●遊泳可能期間 通年遊泳可能 ※天候により遊泳不可の場合あり ●遊泳可能時間 10:00～17:00 ※天候等により変動あり
定休日	年中無休　※台風時以外
公式サイト	http://www.ikei-beach.com/

モデルコースで巡る！海中道路おすすめ半日・1日プラン

半日ゆったりドライブコース（約4〜5時間）

10:00｜那覇市内を出発
ゆっくり出発しても楽しめるコース。市街地から約1時間で、海の上を走る感動体験へ。

11:00｜海中道路 → 海の駅あやはし館
ドライブ途中の小休憩。展望台で景色を眺めながら、お土産やアイスクリンをチェック。

12:00｜果報バンタ・ぬちまーすファクトリー見学
絶景を堪能した後は、工場でお塩の秘密を学んで“塩ソフト”で一息。

13:30｜伊計ビーチでのんびり海辺タイム
のどかなビーチでリラックス。足だけ海に浸けてもOK。

15:00｜那覇方面へゆっくり帰路へ
渋滞前に戻れるのもうれしいポイント。

1日まるごと満喫コース（6〜8時間）

▶ パターンA｜文化と癒しを楽しむ「のんびり派」

9:00｜那覇市内出発 → 浜比嘉島へ
神話の舞台「シルミチュー霊場」で静かな朝の時間を過ごす。

11:30｜地元食堂でランチ（例：浜比嘉島の漁師めし）
島の新鮮な海の幸を味わう。

13:00｜伊計ビーチでゆったり海遊び
泳がなくても砂浜を歩くだけで癒されます。

15:00｜ぬちまーす見学 → 果報バンタで絶景
旅のハイライト。塩スイーツとパノラマビュー。

16:30｜海の駅あやはし館でお土産＆トイレ休憩 → 那覇へ帰着

▶ パターンB｜アクティブ派におすすめ！ドライブ＆海遊び満喫

8:30｜那覇市内を出発
早めの出発で1日たっぷり楽しむプラン。朝の海中道路は混雑も少なく快適です。

9:30｜伊計ビーチに到着・アクティビティスタート
SUPやシュノーケルなど、マリンアクティビティに挑戦！透明度の高い海でたっぷり遊べます。

12:30｜軽食やランチタイム（ビーチ近くの売店や持参がおすすめ）
軽食でサクッと腹ごしらえして午後の観光へ。

13:30｜浜比嘉島へ移動・シルミチュー霊場などを散策
琉球神話の舞台をめぐり、静かな時間を楽しめます。

15:00｜ぬちまーす＆果報バンタで絶景タイム
製塩工場を見学後、果報バンタで息をのむようなパノラマを満喫。

16:30｜海の駅あやはし館に立ち寄り → 那覇へ帰着
お土産を買ったり休憩したりしてから帰路へ。

もっと楽しむ！海中道路ドライブの5つのコツ

初めての人もリピーターも、ちょっとした工夫でドライブがもっと快適になります。

1. 出発は午前中がベスト！
   朝の光に照らされたエメラルドグリーンの海は格別。観光客も少なく、のびのびドライブできます。
   
2. 潮の満ち引きで景色が変わる！
   海の透明度や見え方は潮位次第。出発前に「海中道路 潮見表」で検索してチェックしておきましょう。
   
3. 駐車スペースは事前に確認を
   果報バンタや伊計ビーチなど、人気スポットは駐車場が少なめ。混雑時は早めの到着が安心です。
   
4. 予定通りじゃなくても大丈夫
   気になる景色やお店に出会ったら、迷わず寄り道を。自由気ままなルートこそ海中道路の魅力です。
   
5. 飲み物・軽食は事前に買っておこう
   途中にコンビニは少なめ。おやつや飲み物を準備しておけば、どこでも快適に過ごせます。

海中道路で沖縄らしさに触れる、特別なドライブ旅へ

海と空のあいだをまっすぐに走る海中道路。その先に広がるのは、観光地をめぐるだけでは味わえない“沖縄の本当の姿”です。

島に流れるゆったりとした時間、自然がもたらす癒し、そして伝統文化が息づくスポットの数々。
ちょっと遠回りでも、寄り道することで出会えるものがたくさんあります。

地元の方も旅行で訪れる方も、海中道路ドライブで心をほどく旅を楽しんでみてください。