2025.5.27

【世界遺産 玉陵】琉球王国の王たちが眠る墓

世界遺産 玉陵

沖縄県那覇市首里にある「玉陵(たまうどぅん)」は、琉球王国・第二尚氏王統の歴代国王たちが眠る、由緒ある陵墓です。

その歴史は1501年、尚真王が父・尚円王のために築いたことから始まります。玉陵は、石造りの壮麗な建物と広大な敷地を誇り、当時の王権の力を今に伝えています。

戦禍による破壊を乗り越えた玉陵は、修復を経て、世界遺産や国宝にも登録されるほどの貴重な文化財となりました。

この記事では、玉陵の歴史や文化的な意義、さらに訪れる際にぜひ見ておきたい施設やポイントについて、詳しくご紹介していきます。

琉球王国の歴史に思いを馳せながら、玉陵の魅力を一緒にたどってみましょう。

玉陵の歴史

世界遺産 玉陵

那覇市首里にある玉陵は、琉球王国・第二尚氏王統の歴代国王が眠る陵墓です。

1501年に尚真王が父・尚円王の遺骨を改葬するために築いたのが玉陵のはじまりでした。

以後、玉陵は第二尚氏王統の王族たちの墓所として、長きにわたって重要な役割を果たしてきました。

墓室は三つに分かれていて、中室には洗骨前の遺骸が安置され、洗骨後の王と王妃は東室に、そして西室には玉陵碑に記された、王族の中でも限られた家族だけが葬られています。

玉陵全体の建物は、当時の王宮建築を模して設計されており、板葺き屋根の宮殿を石造りで再現した造りになっています。

敷地の広さは約2,442平方メートルにも及び、琉球王国の繁栄と格式の高さを今に伝えています。

玉陵の復元と世界遺産への登録

世界遺産 玉陵

玉陵は、沖縄戦において甚大な被害を受け、建物の多くが破壊されてしまいました。

しかし、1974年から3年あまりの歳月をかけて本格的な修復工事が行われ、現在では創建当時の荘厳な姿を取り戻しています。

文化財としての価値も極めて高く、1972年には玉陵墓室石牆が国の重要文化財に指定され、同時に玉陵全体が国指定記念物史跡にも登録されました。

さらに、2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一部として、ユネスコの世界遺産に登録され、その重要性が国際的にも認められることとなりました。

そして2018年には、玉陵が正式に建造物として国宝に指定され、沖縄県内では初となる建造物の国宝誕生となりました。

幾多の困難を乗り越え、今もなおその存在感を放ち続ける玉陵は、沖縄の誇りであり、未来へと語り継ぐべき貴重な文化遺産です。

玉陵にある施設

玉陵には、以下のような見どころもあります。

奉円館

玉陵の入り口にある奉円館の地下1階には資料展示室があり、玉陵の歴史や内部の構造について詳しく知ることができます。

玉陵を訪れる前に立ち寄ると、見学がより深く楽しめるでしょう。ガイドブックなどの関連書籍も販売されています。

玉陵碑

1501年に建てられた玉陵碑は、玉陵に葬られる人の規定を記した石碑です。

碑文には尚真王をはじめ8人の名前があり、規則に反すれば「天に仰ぎ、地に付して祟るべし」と記されています。

なお、碑文には長男と次男の名前が記されておらず、当時の王室内部で権力争いがあったことがうかがえます。

東の御番所

沖縄戦以前は、かつて番人たちがお墓を管理していました。

東の御番所は、琉球王国時代に王様が墓参りに訪れた際の休憩所としても使われていました。

玉陵の基本情報

世界遺産 玉陵
住所〒903-0815 沖縄県那覇市首里金城町1-3
電話番号098-885-2861
営業時間9時~18時(入場締切 17時30分)
定休日なし
入場料【個人】
・1日券大人 300円子供(中学生以下)150円
・1年券大人 600円子供(中学生以下)300円
【団体(20人以上)】
大人 240円子供 120円
※保護者同伴の小学校未就学児は無料
アクセス・ゆいレール首里駅より徒歩約15分
・市内線1番・17番、市外線46番
首里城公園入り口バス停下車 徒歩約5分
・首里城下町線8番
首里城前にて下車 徒歩約1分
・那覇空港から車で約 40分
首里城公園レストセンターの道向かい寒川通りの首里城前交差点より西へ約150m
駐車場なし
Googleマップhttps://maps.app.goo.gl/4pRQJYDw42bCUyW58
公式サイトhttps://www.city.naha.okinawa.jp/kankou/bunkazai/tamaudun.html

世界遺産 玉陵まとめ

玉陵は、琉球王国・第二尚氏王統の歴代国王たちが眠る、沖縄を代表する歴史的な遺産です。

沖縄戦による被害を乗り越え、現在では往時の荘厳な姿を取り戻しています。

世界遺産や国宝にも指定され、国内外から高い評価を受けている玉陵は、沖縄の歴史と文化を今に伝える貴重な場所です。

敷地内にある奉円館や玉陵碑、東の御番所なども合わせて見学することで、より深く玉陵の歴史を知ることができるでしょう。

那覇市首里というアクセスの良い立地にありながら、静かで厳かな空気に包まれる玉陵。沖縄旅行の際には、ぜひこの歴史的な地を訪れ、悠久の時を感じてみてください。

関連記事
沖縄 世界遺産
沖縄の世界遺産巡り9選!琉球王国の足跡をたどる歴史ロマンの旅
沖縄といえば、美しい海や開放感あふれるリゾートを思い浮かべる方も多いでしょう。 透明度の高い海や白い砂浜は、まさに南国の楽園そのもの。しかし、それだけでは語り尽くせない奥深い魅力が、この地には息づいています。 沖縄は、「…

この記事を書いた人

カラモモ
カラモモ
犬とドライブが好きで、時間があれば沖縄の自然をのんびり巡っています。
相棒のわんこと一緒に、海沿いや山道を走る時間がとても心地よくて、ふと立ち寄った場所で見つけた風景やおいしいものを記録するのが楽しみのひとつです。
観光地ではあまり知られていないけれど、地元ならではの魅力が詰まった場所や、静かで穏やかな自然が広がるエリアなど、沖縄の空気をお届けできたら嬉しいです。

for PARTNER

沖縄ナビ®は沖縄県民のための
沖縄総合スーパーアプリです。
うちな~んちゅの輪を通じて生まれた
沖縄のリアルな“今”の情報をあなたに届けします!
沖縄ナビ®は、沖縄県内で事業を推進する
皆様と協力し、ユーザーに鮮度の高い情報を
お届けしています。
掲載希望、サービスの連携等、ご相談はお気軽に!
沖縄県にお住まいの皆様に地域の最新情報、
みんなに届けたい告知、
イベント情報、地域の
皆様に向けた様々なコンテンツを発信しています。

アプリ画面イメージ

今すぐダウンロード!