
沖縄の旧盆料理といえば、ウンケーのジューシーやウークイの重箱料理を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
ただ、いざ自分で準備するとなると、
「ウンケーには何を作る?」
「ナカヌヒは何を供えるの?」
「ウークイの重箱には何を入れればいい?」
など、意外と分からないことも多いものです。
沖縄の旧盆は、旧暦7月13日の「ウンケー」から15日の「ウークイ」まで3日間にわたって行われます。
沖縄県公文書館でも、13日にご先祖様を迎え、14日のナカヌヒを経て、15日に送り出す流れが紹介されています。
2026年は、8月25日(火)がウンケー、27日(木)がウークイです。
この記事では、沖縄の旧盆で食べられる料理やお供えについて、3日間の流れに沿って紹介します。

旧盆全体の日程や3日間の流れ、旅行中の注意点については、2026年の沖縄の旧盆の日程・過ごし方をまとめた記事で紹介しています。
2026年の沖縄の旧盆は8月25日〜27日

沖縄の旧盆は旧暦7月13日〜15日に行われます。
それぞれの日には呼び方と役割があり、料理やお供えも少しずつ異なります。
| 日付 | 呼び方 | 意味 | 代表的な料理・お供え |
| 8月25日(火) | ウンケー | ご先祖様を迎える日 | ウンケージューシーなど |
| 8月26日(水) | ナカヌヒ(ナカビ) | 旧盆の中日 | 家庭によってさまざま |
| 8月27日(木) | ウークイ | ご先祖様を送り出す日 | 重箱料理・餅など |
沖縄県公文書館では、旧盆の3日間にはお中元を持って親族を訪ね、仏壇に線香を上げる人や、それを迎えてもてなす人が行き交うと紹介しています。
最終日のウークイには仏壇のある家へ親族が集まり、ご先祖様を送り出します。
旧盆料理は単なる「行事の日のごちそう」ではなく、ご先祖様へのお供えと、家族や親族が集まる時間の両方に関わる料理といえるでしょう。
沖縄の旧盆料理|3日間で何を食べる?
沖縄の旧盆料理は、3日間すべて同じものを用意するわけではありません。
特に代表的なのが、
- ウンケーのウンケージューシー
- ウークイの重箱料理
です。
一方、ナカヌヒの料理や日々のお供えは、地域や家庭による違いも大きくあります。
「沖縄では必ずこの料理を、この数だけ準備する」と一律に考えるのではなく、一般的な旧盆料理を知ったうえで、それぞれの家庭で受け継がれてきた方法を確認するのがおすすめです。
ウンケーの料理|ウンケージューシーでご先祖様を迎える
旧盆初日のウンケーは、ご先祖様を家へ迎える日です。
ウンケーの代表的な料理が「ウンケージューシー」です。

ウンケーでご先祖様を迎える流れや、翌日のナカビの過ごし方については、沖縄のウンケー・ナカビの意味と過ごし方もあわせてご覧ください。
ウンケージューシーとは?
ジューシーは、沖縄で親しまれている炊き込みご飯です。
農林水産省によると、ジューシーには炊き込みご飯タイプの「クファジューシー」と、雑炊タイプの「ヤファラジューシー」があります。
旧盆のウンケーには、クファジューシーの一種として、葉ショウガを使った「ウンケージューシー」が食べられてきました。
一般的なジューシーでは、米と一緒に豚肉や昆布、にんじん、しいたけなどを炊き込むことがありますが、具材や味付けは家庭によってさまざまです。
「うちのジューシーはこの味」という家庭ごとの違いがあるのも、沖縄の行事料理らしいところです。
ウンケーの日には何を供える?
ウンケーでは、ジューシーのほか、お茶や水、果物、お菓子などを仏壇に供える家庭もあります。
ただし、お供えの種類や並べ方は地域・家庭によって異なります。
初めて旧盆の準備をする場合は、インターネット上の情報だけで決めるよりも、家族や親戚に「去年はどうしていた?」と確認するのが確実です。

ナカヌヒの料理|旧盆の中日はどう過ごす?
旧盆2日目は「ナカヌヒ」、または「ナカビ」と呼ばれます。
この日は、ウンケーで迎えたご先祖様が家に滞在している中日にあたります。
沖縄県公文書館によると、旧盆期間中は親族が仏壇のある家を訪ねるため、迎える側も訪ねる側も忙しく過ごします。
ナカヌヒの料理は家庭によってさまざま
ウンケーのジューシーやウークイの重箱料理ほど、「この料理」という共通した形が分かりやすい日ではありません。
家庭によっては昔から受け継がれてきた料理を供えたり、普段の食事に近い料理を準備したりします。
また、親族の出入りが多い家庭では、訪れた人へ出す料理やお茶、お菓子を用意することもあります。
ナカヌヒを含め、沖縄の旧盆料理は地域・家ごとの差が大きいため、その家の習慣を確認しながら準備しましょう。
ウークイの料理|重箱料理でご先祖様を送り出す
旧盆最終日のウークイは、ご先祖様を送り出す日です。
沖縄県公文書館によると、ウークイには仏壇のある家へ親族が集まり、ご先祖様をあの世へ送り出します。
この日に欠かせない代表的な行事料理が、重箱料理です。

沖縄の重箱料理には何が入る?
農林水産省では、沖縄県の旧盆や清明祭、法事などで使われる重詰め料理について、
- 豚三枚肉
- かまぼこ
- 昆布
- 揚げ豆腐
などを含む9品をモザイク状に詰める料理として紹介しています。
地域によっては、ごぼうやこんにゃく、田芋、天ぷらなどが入ることもあり、内容や詰め方には違いがあります。
多良間島の伝統文化をまとめた農林水産省関連資料でも、旧盆の供え物として7〜9品の重箱料理や餅などが紹介されています。
そのため、「沖縄の重箱は必ずこの中身」と考えるよりも、地域や家庭ごとの形があることを前提にするとよいでしょう。
重箱料理を供えた後の拝みやウチカビ、ご先祖様を送り出すまでの流れは、沖縄のウークイの日程・お供え・当日の流れで詳しく紹介しています。
餅を一緒に供える家庭も
ウークイでは、重箱料理と一緒に餅を供える家庭もあります。
餅の数や重箱への並べ方にも家庭差があります。
特に旧盆や法事などの行事料理は、家族から次の世代へ伝わってきたルールが残っていることも多いため、分からない場合は親族へ確認しましょう。
旧盆料理は「お供え」と「家族で食べる料理」で少し違う
沖縄の旧盆料理を考えるときに分けておきたいのが、
「ご先祖様へ供える料理」と「集まった家族・親族が食べる料理」
です。
伝統的な行事料理としては、ウンケージューシーや重箱料理などがあります。
一方で、実際の家庭では親族が集まる人数に合わせて、オードブルや寿司、汁物、天ぷらなどを用意することもあります。

沖縄県が行った食文化に関する調査でも、年中行事の料理について「すべて家庭で作る」だけではなく、「一部を購入して家庭料理と組み合わせる」「専門店などから重箱セットを購入する」といった準備方法が調査項目として挙げられています。
旧盆料理も、必ずすべて手作りしなければならないというより、それぞれの家庭に合った方法で準備されていることが分かります。
沖縄の旧盆料理は家庭や地域によって違う
旧盆について調べていると、
「重箱は何品?」
「餅はいくつ?」
「この料理は絶対に必要?」
といった細かい違いが気になることがあります。
しかし、沖縄の行事食は地域差・家庭差が大きい文化です。
沖縄県の食文化調査でも「地域によって異なる」としたうえで、旧盆や清明祭、法事などの行事食について調査しています。
また、県の伝統食に関する調査資料には、重箱料理について「食材の配置が地方によって違う」とする県民の声も掲載されています。
同じ沖縄県内でも、
- 料理の種類
- 品数
- 重箱の詰め方
- お供えの仕方
- 餅の数
などが違うことがあります。
初めて準備するときは「ネットにこう書いてあるから」だけで決めず、その家でこれまでどうしてきたのか確認してみましょう。
今はスーパーや仕出し料理を利用する家庭も
旧盆前の沖縄では、スーパーや市場に普段とは少し違う食材や行事用品が並びます。
沖縄県公文書館には、1933年頃に旧盆用の臨時市を撮影した写真も残されており、「旧盆用の買い出しは、いまも昔も大仕事」と紹介されています。
今ではスーパーや仕出し店などを利用して、旧盆料理の一部を購入する選択肢もあります。
例えば、
- ジューシー用の食材
- 重箱料理
- オードブル
- 餅
- 天ぷら
- 果物
- お菓子
などです。
すべてを一から作るのではなく、「家で作るもの」と「購入するもの」を分けて準備する家庭もあります。

旧盆料理は早めに準備しよう
旧盆直前は、多くの家庭が一斉に買い物をする時期です。
特にウークイ当日は、重箱料理やオードブル、餅、果物などを購入する人も多く、商品によっては事前予約が必要な場合があります。
まずは家族で、
- 何人集まるか
- 家で何を作るか
- 何を購入するか
- 予約が必要なものはあるか
を確認しておくと準備しやすくなります。
保存できるお菓子や線香などは早めに用意し、生鮮食品や予約商品は受け取り日を確認しておきましょう。
また、ウークイ当日は店舗によって営業時間が変更される場合もあるため、買い物へ出かける前に公式サイトやSNSを確認しておくと安心です。
沖縄の旧盆料理には、それぞれの家の味がある

ウンケーのウンケージューシーから、ウークイの重箱料理まで。
沖縄の旧盆にはさまざまな料理があります。
一方で、料理の内容や供え方、重箱の詰め方などには地域や家庭による違いもあり、「沖縄の旧盆はすべてこの形」と一つに決められるものではありません。
沖縄県の食文化に関する資料でも、年中行事の料理は、親族や地域の人が集まり、料理を囲みながら人と人、人と地域のつながりを再確認する役割を持つとされています。
昔ながらの料理を手作りする家庭もあれば、スーパーや仕出しを上手に利用する家庭もあります。
今年の旧盆を迎える前に、
「うちは昔、何を作っていた?」
「重箱には何が入っていた?」
と家族で話してみるのも、旧盆の準備のひとつかもしれません。
2026.8.21

