
沖縄の離島暮らしに憧れて「いつかは移住を」と考える方は多いのではないでしょうか。
ただ、いざ動き出そうとすると「どこに相談すればいいの?」「使えるお金の制度はある?」と立ち止まってしまうことも。
この記事では、沖縄の離島移住を支える相談窓口と支援制度を、お金・住まい・仕事の観点から整理しました。まず頼るべき窓口はどこか、というところから順に見ていきましょう。
この記事のポイント
- 相談は沖縄県公式サイト「おきなわ島ぐらし」が総合窓口です。
- 就職から入るなら、県のUIターン支援「りっか沖縄」が使えます。
- 国の移住支援金は東京圏からの移住が対象で、実施は一部の離島・町村に限られます。
- 離島は物件が見つかりにくく、賃貸に加えて「空き家バンク」「移住・定住住宅」も活用します。
- 「地域おこし協力隊」は、仕事付きで移住できる入り口のひとつです。
- お試し移住や体験ツアーで、暮らしを事前に確かめられます。
- 制度の金額・条件・窓口は、島(市町村)ごとに異なります。
沖縄の離島移住は「相談窓口」を頼るのがおすすめ
離島移住の制度は数が多いうえ、島ごとに内容も異なります。これを全部自分で調べようとすると、思いのほか骨が折れるもの。そこで、まとめて相談できる窓口をうまく使うのがおすすめです。
沖縄の離島移住で使える支援は、大きく「相談・体験」「お金」「住まい」「仕事」の4つに分けられます。
| 系統 | 主な内容 | 代表的な窓口・制度 |
|---|---|---|
| 相談・体験 | 移住相談、お試し移住、体験ツアー | おきなわ島ぐらし、各市町村窓口 |
| お金 | 移住支援金、交通費補助 | 地方創生移住支援事業、ちゅらっとターン |
| 住まい | 空き家バンク、移住・定住住宅 | 各市町村 |
| 仕事 | 就職支援、地域おこし協力隊 | りっか沖縄、各市町村 |
まずは「相談・体験」の窓口に当たり、そのうえで「お金・住まい・仕事」の制度を組み合わせていく、という流れです。
沖縄の離島移住を相談できる3つの窓口
離島移住を相談できる窓口は、大きく3つあります。県全体をカバーする総合窓口「おきなわ島ぐらし」、就職から相談できる「りっか沖縄」、そして島ごとの市町村窓口です。
沖縄県公式「おきなわ島ぐらし」(県の総合窓口)
沖縄移住の情報収集で最初に見ておきたいのが、沖縄県公式の移住応援サイト「おきなわ島ぐらし」です。運営は沖縄県企画部地域・離島課で、県が直接手がける総合窓口にあたります。
サイトでは移住情報を「住む」「働く」「支援」「子育て」「医療」の5つのカテゴリーに分けて整理しているほか、市町村ごとの生活環境や支援制度もまとめられています。移住相談会や体験ツアーの案内も随時発信されており、LINEの友だち登録をすれば、そのままLINE上で住まいなどの相談ができます。
「まだ考え始めたばかり」という段階でも利用できるので、離島移住を思い立ったら、まずここをのぞいてみるのがおすすめです。
就職から相談するなら「りっか沖縄」
移住後の仕事から考えたい人には、沖縄県のUIターン就職サポートセンター「りっか沖縄」が心強い窓口です。県内企業とのマッチングサイトの運営に加え、那覇・東京・大阪・オンラインで就職相談を受け付けています。
離島は求人の数が本島より限られるため、早めに相談して情報を集めておくのがおすすめ。
県外から沖縄で就職活動をする人には「ちゅらっとターン交通費補助金」があり、就職活動にかかった交通費・宿泊費・移転費の50%(上限5万円)を最大3回まで補助してくれます。
参考:りっか沖縄 | U・Iターンで働こう!就職・転職を応援するプロジェクト
参考:沖縄県公式ホームページ|ちゅらっとターン交通費補助金
島ごとの相談窓口・移住コンシェルジュ
行きたい島がある程度絞れてきたら、その市町村の窓口に直接相談しましょう。島によっては、移住専任の相談員やコンシェルジュを置いているところもあります。
たとえば久米島町では「島ぐらしコンシェルジュ」がメール・電話・オンラインで相談を受け付けており、移住ガイドブックの発送も行っています。粟国村のように、移住相談員を設置している離島もあります。
島の窓口は、空き家情報や地域の実情など、県の総合窓口ではわからない細かな情報を教えてくれるのが強みです。
参考:【沖縄・久米島の移住定住情報】島ぐらしガイド|島ぐらしコンシェルジュ
離島移住で使える主な支援制度
離島移住では、お金・住まい・仕事に関する以下の支援制度が用意されています。
ただし、すべてを使えるわけではなく、対象地域や要件が決まっているものも多いので、自分が該当するかを確認しましょう。
移住支援金(地方創生移住支援事業)
東京圏からの移住であれば、国の地方創生移住支援事業にもとづく「移住支援金」を活用できます。
対象となる移住元は限られますが、対象地域へ移住し、就業・起業・テレワークなどの要件を満たした場合に、移住先の市町村から支給されるものです。
| 世帯構成 | 支給額の目安 |
|---|---|
| 単身 | 60万円 |
| 世帯 | 100万円 |
| 子ども加算 | 18歳未満1人あたり最大100万円 |
夫婦+子ども2人で移住すると、100万円+200万円で最大300万円になる計算です。
ただし沖縄県公式サイトによると、令和8年度(2026年度)にこの事業を実施するのは石垣市・国頭村・東村・本部町・伊江村の5市町村で、那覇市や宮古島市などは原則対象外です。
予算の範囲内で実施され、年度途中で終了する場合もあるため、申請前に必ず移住先の市町村へ確認しましょう。
空き家バンク/移住・定住住宅
離島の住まい探しは、賃貸がまったくないわけではありません。ただ、物件が見つかりにくいのは事実で、その事情は島の大きさによって変わります。
石垣島や宮古島のような大きい島なら、不動産会社も物件情報サイトもあります。まずはそこから探すのが基本です。
小さな離島や本島北部のへき地は、事情が違います。「おきなわ島ぐらし」によると、こうした地域には不動産業者がなく、物件情報が出てこないことがほとんどとのこと。そんな地域で頼りになるのが、市町村の空き家バンクや移住・定住住宅です。地域の人と親しくなって、人づてで住まいを見つける方もいます。
空き家バンクは、空き家の持ち主と借りたい・買いたい人をつなぐ仕組みです。ただ登録物件は多くなく、問い合わせても0件のことも。賃貸、空き家バンク、人づてを合わせて探すのが現実的です。
参考:沖縄県公式移住応援サイト おきなわ島ぐらし|ガイド / 住む
地域おこし協力隊
「仕事と住まいをまとめて確保したい」人に向くのが、地域おこし協力隊です。市町村の委嘱を受けて地域活動に従事しながら移住でき、任期中は報償費が支給されます。任期はおおむね1〜3年です。
沖縄の離島でも募集は活発で、久米島町では2026年4月にも町営塾スタッフやDMO(観光地域づくり法人)スタッフで隊員を募集していました。
卒業後に島で起業・事業承継する人向けの補助制度を用意している自治体もあります。募集は時期・職種が限られるため、各市町村や地域おこし協力隊の募集情報をこまめにチェックしましょう。
お試し移住・移住体験ツアー
いきなり移住は不安という方は、お試し移住や体験ツアーもあります。おきなわ島ぐらしや各市町村が紹介しているのは、お試し移住施設への宿泊や施設見学、地元の人との顔合わせといった体験プログラムです。
久米島町のように、島での暮らしをイメージしやすい移住体験をサポートしている島もあります。実際に数日から数週間くらい暮らしてみれば、交通や買い物、病院といった日々の使い勝手がイメージしやすいと思います。
住んでから「思っていたのと違った」とならないように、まずはお試しで体験してみるのはいかがでしょうか。
参考:沖縄県公式移住応援サイト おきなわ島ぐらし|沖縄でお試し暮らしをしてみませんか?沖縄のお試し移住体験住宅・体験プログラム情報
沖縄の離島移住に関するよくある質問
いいえ。国の移住支援金(地方創生移住支援事業)は、実施する市町村が限られます。令和8年度は石垣市・国頭村・東村・本部町・伊江村が対象で、東京圏からの移住などの要件を満たす人が受け取れます。
はい、沖縄県公式の「おきなわ島ぐらし」や、各市町村の移住相談窓口は、基本的に無料で相談できます。おきなわ島ぐらしはLINEでも相談でき、まだ移住を決めていない段階でも利用できます。まずは気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。
市町村が用意するお試し移住施設に滞在しながら、実際の暮らしを体験できます。買い物や交通、病院といった日々の使い勝手を確かめたり、地元の人と顔合わせしたりできるのが魅力です。詳しい施設や体験プログラムは、おきなわ島ぐらしのお試し移住のページで確認してください。
空き家バンクは、市町村が空き家の持ち主と借りたい人をつなぐ仕組みです。利用したい島の市町村ページから登録物件を確認し、気になる物件があったら問い合わせましょう。ただし登録物件は多くありません。
まとめ
沖縄の離島移住は使える制度が多く、内容も島によってさまざまです。全部を自分で調べるのは大変なので、まずは窓口に相談することをおすすめします。
県全体のことなら「おきなわ島ぐらし」、仕事のことなら「りっか沖縄」。行きたい島が決まっているなら、その市町村の窓口が力になってくれます。お金や住まいの支援も、窓口に相談すれば、自分に合うものが見つかります。
気になる島があったら、まずはお試し移住から始めてみませんか。
2026.7.28

